解決する課題

理性的なプライバシーの実践。

デフォルトで非公開、求めに応じて証明可能。事実は手元に置いたまま、その属性を証明します。データは自社に残したまま、規制当局や監査人、取引相手が確認を求めるときには、聞かれたことにだけ答えます。その根拠はデータベースではなく、証明です。クライアントが持ち込む4つの課題を、それぞれの裏で実際に形にしたものとあわせて取り上げます。

監査可能なAIエージェント

読んだデータを明かさずに、ルールを守ったことを証明できるAIエージェントを導入する。

エージェントが請求を承認し、契約に価格をつけ、購入します。監査人、購入者、取引相手が求めるものはどれも同じで、ルールに従ったこと、予算の範囲内で支出したこと、名乗っているとおりの相手であることの証明です。現状それを示す手段はログであり、そのログはエージェントが読んだデータそのものです。コンプライアンスを証明しようとすると、コンプライアンスが本来守るべきものがそのまま漏れます。

運営者に残る
  • エージェントが読んだ記録
  • 購入の内容と、その背後にいる所有者
  • エージェントの推論のすべて
証明ひとつ
監査人に見えるもの
  • どのポリシーが適用され、その条件が満たされたこと
  • 支出が予算の範囲内に収まっていたこと
  • エージェントが名乗っているとおりの相手であること
出ていくもの、残るもの

開示せずに証明できると、何が変わるか

判断そのものが、どのルールが適用され、入力がその条件を満たし、出力が範囲内に収まっていたかという、ポリシー遵守の証明を伴います。監査人が確認するのは証明であり、入力が外に出ることはありません。エージェントは、検証済みのID、認証済みの資産、非公開のまま行われる支払いという、このページの他の項目を、そのまま土台にします。自分では制御できない署名者を通じて購入者の代わりに動けるため、秘密値を自分で持つことがありません。

取り組みの現在地

まだ解決していない課題であり、これから取り組んでいく方向です。エージェントが何を実行したかの証明と、それを行う権限があったことの証明、この2つが成り立つ必要があります。1つ目に答えるのが機密コンピューティングで、ハードウェアアテステーションが、読み取ったデータを開かないままコードを保証します。2つ目に答えるのがオープンなウォレット標準で、鍵を復号する前にすべての署名をポリシーで判定するため、エージェントが秘密値を持つことはありません。以下にリンクしたものが、その土台です。

基盤となる技術

Midnight上のポリシー遵守の証明、エージェントがユーザーの秘密値を持たずに済む差し替え可能な署名者、Claude Codeのプラグインとして提供するドキュメントとスキル。

トークン化資産

コンプライアンスを保ったまま実物資産をオンチェーンに移し、担保として活用する。

債券、売掛金、カーボンクレジット、融資の担保をオンチェーンに移すには、誰が保有できるのか、移転の前に何を証明しなければならないのか、その証明のどこまでが他人に関係することなのかに答える必要があります。資産は、置かれているだけでは意味がありません。DeFiでの担保、非公開の経路での決済、帳簿を開かずに取引相手が確認できる準備金として、資産は働かなければなりません。

保有者に残る
  • 保有者の身元と、資格情報の裏にある書類
  • ポートフォリオと、保有者の他のポジション
証明ひとつ
取引相手に見えるもの
  • 資産が説明どおりのものであること、誰がそれを保証しているか
  • この移転が許可されていること、どのルールによるものか
  • ポジションが適格な担保で裏づけられていること
出ていくもの、残るもの

開示せずに証明できると、何が変わるか

ルールは資産とともに動きます。公開の場に出品され、非公開で購入され、監査できる状態が保たれます。保有者は、書類を見せずに要件を満たしていると証明できます。移転そのものに、許可されていること、どのルールによるものかの証明が伴います。借り手は、背後のポートフォリオを明かさないまま、ポジションが全額担保されていることを示します。

取り組みの現在地

構築中のRWAフレームワークは、Midnight上の組み合わせ可能なモジュール、コントラクト、サービスからなる、新しいプロジェクトの出発点です。まだ初期段階で非公開のため、ここでは説明するにとどめ、リンクはありません。RWA向けZK IDを扱ったセッションの録画では、このパターンを最初から最後まで示しています。

基盤となる技術

Midnight上の組み合わせ可能なCompactモジュール、資格情報に対する選択的開示。

ID・資格情報

検証は一度、証明はどこでも。書類の写しは、どの組織にも残らない。

個人も企業も、一度確認を受けたあと、次の銀行、次のプラットフォーム、次の規制当局で、また同じ確認を受けます。同じ書類をそのたびに渡し、渡された側は、それを保管して守る責任を負います。保有者は同じ作業を繰り返し、検証者はどこも同じ責任を抱えます。

保有者に残る
  • 資格情報の裏にある書類
  • 生年月日、免許証、身元のすべて
  • その資格情報を他にどこで使ったか
証明ひとつ
各組織に見えるもの
  • 保有者が要件を満たしていること
  • 誰がいつ保証したか
出ていくもの、残るもの

開示せずに証明できると、何が変わるか

信頼できる一つの機関が一度だけ確認し、資格情報でそれを保証します。顧客は自分の証明を持ち歩き、各組織が見るのは、生年月日を渡さずに18歳以上、免許証を渡さずに有資格、書面を渡さずに制裁対象外といった、必要な属性だけです。書類の写しは誰の手にも残りません。

取り組みの現在地

この方式はMidnight上でオープンに構築が進んでおり、識別子のリファレンス実装であるdid:midnightと、その隣にある検証可能な資格情報によって、検証者は属性だけを知り、その裏にある書類を知ることはありません。まだ初期段階ですが、これを前提に開発できるところまでは進み、形づくりに関われる余地も残っています。取り組みは2つの軸で、この技術を教えることと、実際のソリューションにつないでどこまで通用するかを確かめることです。以下のセッションでは、このパターンを順に追い、コントラクトが、自分では読まない資格情報を条件に自らの実行を制限する例も扱います。

基盤となる技術

資格情報は一度だけ発行し、証明は検証者ごとに導出し、基盤となるスタックには課題を見てから選んだZK、MPC、TEEを使います。

認証・ESG

書類ではなく証明に裏づけられた、信頼できる証書を発行する。

購入者は、エネルギーが再生可能だったか、素材が再生されたものか、測量飛行が基準どおりに行われたかの確認を求めます。現状それを証明するには、仕入先、数量、経路、生の画像と、帳簿をすべて開くことになります。誰もが他人の事情を抱え込むことになり、書類が証明できるものは年々減っています。

各当事者に残る
  • 仕入先の一覧と、証書の裏にある数量
  • 生の画像、座標、センサーログ
  • どの購入者がどの証書を保有し、あるいは償却したか
証明ひとつ
市場に見えるもの
  • 証書を発行したのが、名前の明らかな発行者であること
  • 主張の内容:由来、地域、規模、基準
  • 売却または償却されたこと
出ていくもの、残るもの

開示せずに証明できると、何が変わるか

証書には主張が載り、発行権限のある者が出したという証明が付きます。測定が主張を裏づける場合は、機器が取得したものに署名し、検証者がその記録を保証します。購入者が確認するのは帳簿ではなく、証明です。仕入先、数量、座標、生のデータが外に出ることはありません。

取り組みの現在地

再生可能エネルギー証書のマーケットプレイスKarbonityと、リサイクルクレジットのマーケットプレイスPickersは、どちらもMidnight Solutions Teamと共同で構築した、Midnight preview上のプロトタイプです。Midnight Build Club Cohort 1で設計したZkyProofは、空撮測量データに同じことを行い、公開される記録はカードだけで、それ以外はすべてシールドされます。

基盤となる技術

Midnight上のCompactコントラクト、公開の出品とシールドされた所有権、測定が主張を裏づける場面での、機器が署名する取得経路とアテステーションを条件とする検証者。

この中に、自社の課題があるなら。

第一歩は対話で、多くの場合、何かを作り始める前に、その案件に合わせた仕様書とモックアップを用意します。

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